2011年3月27日日曜日

秋本彰さんの「音の仕事」

皆さんが、映画館で映画を見る時に、もし「音が」無かったら、それは「映画」と は云えないでしょう。

それ程、映画にとって「絵」と「音」は、重要な要素となって います。 映画やテレビの録音は、セリフや自然音だけではありません。音楽や音響効果音も入ります。

近年「絵」の方では,CGデジタルの合成技術が発達し、今では未来の乗り 物や過去の恐竜など、人間の発想するあらゆるものが表現出来る様になりました。それに伴って「音」も今まで聞いたことが無い様なものを、色々な音を合成しなが ら創り上げていかなければなりません。だから最近では、音響効果を扱う人は専門の チームを作って仕事をしています。

さて、「録音技師」とはセリフ、音楽、効果音などあらあゆる「音」を映画の性質 や場面の雰囲気などあらゆる「音」を、映画の性質や場面の雰囲気等を考えて、監督 とも相談しながら、使う音をアレンジして決めて行く。いわば「音の演出家」なのです。

ですから一人前になるには一定の経験と本人の努力と才能が重要なのは云うまでもありません。映画でもテレビでも、「絵」にある音をつければよいという程、単純ではありません。作品の流れの中で、「音」が無い方が、むしろ効果的である場合もあります。

例えば、「ロード・トウ・パディション」(トム・ハンクス主演)という、アメリカのギ ャング映画のクライマックスで、主人公がマシンガンを撃ちまくるシーンがありますが、この場面だけマシンガンの音を入れていません。雨の音と音楽だけで、闇の中で 尖光だけのシーンは、観客に強烈な印象を与えました。

この様に「音」の演出は、多種多様で無限の組み合わせがあります。

このサイトに使用されている画像、文章その他を無断で掲載、転写、複製することを禁止します(協)日本映画・テレビ録音協会(c) Copyright2005 Japan Cinema and Television Sound Creator Association All rights reserved